第131章 後悔しないでほしい

南雲玲奈は顔色が冴えなかった。胸の内に渦巻いていたのは、不安よりも疑問だ。

天野兄妹は――自分が治療に来ること自体、知らないように見える。

小泉さんは、事前に伝えていなかったのだろうか。

腑に落ちず、玲奈はその場でスマホを取り出し、事情を確認しようとした。

だが、その仕草が志麻には妙に映ったらしい。彼女は中島美奈に小声で尋ねる。

「中島さん、あの人……いったい誰? なんだか、あなたたちと仲が悪そうに見えるんだけど」

中島美奈は隠しもしなかった。

「彼女……まあ、競合相手みたいなものよ。最近、向こうの研究所も特効薬を出すらしくて。どこからか天野のおじいさまの件を聞きつけて、入り込...

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